皆さんは法律に興味はありますか?
法律をどれくらい知っていますか?
という方、多いかもしれません。
もちろん私も!
大人ですらこんな感じなのに子どもが法律を知るきっかけってあるのかな?
小学校では1週間に1時間だけ道徳の授業があるけれどそれで足りるの?
子どもと一緒に法律を学ぶことってできないのかな?
今回おすすめしたいのは『こども六法』という本です。
<著・山崎聡一郎 絵・伊藤ハムスター>
【写真引用:弘文堂】
いとうゆか・関西在住
小6長男と小2長女と暮らす
これまでに我が子に絵本を1000冊以上読み聞かせた(はず!)
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(令和4年4月現在の情報です)
『こども六法』ってどんな本?
『こども六法』を読もうと思ったきっかけ
私の大好きなお笑いコンビ・ロザンのお2人が世の中の出来事を題材に15分ほどのトークを展開するYouTube動画チャンネル、『ロザンの楽屋』の中でこんなひとこまがありました。
ネットが普及している世の中で法律が追いついていないという話題の中で菅ちゃんが
私はその言葉を聞いて、
と思い出しました。
そしてさっそく図書館へと向かったのです!
YouTubeチャンネル『ロザンの楽屋』についてはこちらで紹介しています!
皆さんはこの時間にこれをする! という生活の中のルーチンはありますか? この1年ほど、私の生活の中に入りこんでいるルーチンは 「午後6時にロザンの動画を見る」ことです。 今日はオス[…]
『こども六法』の読み方
図書館で見つけたこども六法を手に取った時に、私は思いました。
全201ページ!
この中に法律の話がぎっしり…?
読み切れるやろうか。
そんな私に朗報が舞い込んできました。
まえがきにはこう書かれていたのです。
六法って何?
六法とは
- 日本国憲法
- 刑法
- 民法
- 商法
- 刑事訴訟法
- 民事訴訟法
の6つの法律を指します。
『こども六法』では、こどもとあまり関係のない商法の代わりに少年法、いじめ防止対策推進法を掲載しています。
『こども六法』を読んでみた
興味のあるところから読んでいいというお言葉に甘えて、少年法から読み始めることに!
子どもが読めるように配慮されている本ということは、少年法こそ初めに読むべきなのでは?と思ったからです。
すらすらと進んでいくではありませんか!
なるほど、読みやすい!
そのために教育が与えられ、大人になってからの生活が守られるようなしくみになっている。
ということがわかりました!
見開き1ページに4~6ほどの条文が紹介されており、動物を擬人化した可愛らしいイラストが描かれていてとっても親しみやすい!
全ての漢字にふりがなが振られているので小学生でも読めるようになっています。
筆者の方は10歳~15歳くらいの方に読んでもらうことを想定して書かれたそうなので、なるほど活字が苦手な私にも優しいはずだ!
少年法をサラッと読めたことで自信をつけ、他の項目も読み進めることができました。
- 罰金と科料の違い
- 懲役と禁錮と拘留の違い
- 窃盗と強盗の違い
などニュースでよく耳にする言葉も、この本を読んでみるとそういう違いだったのかぁとスッキリ!
そして日本国憲法ってこんなに素晴らしいことが書かれているのか…。と感動。
法律は身近な存在
この本を読んで思ったことは、法律って思ったよりも身近な存在なのだなということです。
自分は何かを盗んだり人に危害を加えるつもりはないから法律は知らなくても良いよね…
ではなく、日常の些細なところに法律違反は潜んでいます。
- 友人に借りたままの本やDVDがある
- 施設やお店のコンセントから勝手にスマホの充電をしたことがある
- ノリでSNSに誰か(芸能人も含め)の悪口を書き込んだことがある
- ネットで見た映画が違法ダウンロードされたものだった
- 道で拾ったお金を自分のお財布にいれた
上記の項目を見てドキッとした方もいるのでは?
実は私も弊ブログで著作権の認識が甘くペナルティを受けたことがあります。
(速やかに修正いたしました!)
すみません!わざとじゃないんです!
私、知らなかったんです!
このように知らず知らずのうちに法律に触れた行為をしていることがあるかもしれません。
でもそれは悪意がなかった、知らなかった、では通用しないのです。
いじめ防止対策推進法
最後の章にはいじめ防止対策推進法が解説されています。
皆さんは「いじめの定義」ってどういうものだと思いますか?
- 怪我をさせられたらいじめ?
- 複数人に意地悪をされたらいじめ?
- 学校に行けなくなったらいじめ?
法律では「被害者が嫌だと思ったらいじめ」になります。
する方の人はノリとかじゃれあいだと思っていても、受けた方の人が嫌だと思ったらそれはいじめであり犯罪です。
この本は今いじめで悩んでいなくても、読んでおくと心のお守りになってくれるものだと私は思いました。
と思うかもしれません。
ところが、いじめを受けていても親や先生に言えない子どももたくさんいます。
理不尽な現状に耐えなくていい。
自分はこんな人間だから…いいえ、いじめられても仕方がない理由などひとつもありません。
もし、つらい思いをしているのなら、身近な大人の人に相談してください。
保護者や先生は子どもたちをいじめから守る義務があります。
両親にも先生にも助けを求めることが難しいのであれば、他の大人に頼りましょう。
そのための相談窓口が、この本にはいくつも紹介されています。
いじめから逃れることを諦めないで。
そんなメッセージがこの本には書かれています。
この本はクラウドファンディング「いじめという犯罪を『こども六法』で無くしたい」に賛同した皆さんから資金を得て出版が実現したそうです。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
最初に書いたとおり、『こども六法』はけっこうなボリュームがあるのでいっきにすべて読むのは難しいかもしれません。
まえがきには、この本を家に置いておいて辞書のように使うのも良いとも書かれています。
一家に一冊『こども六法』を置いておくのはいかがでしょう?
報道番組を見ながら関連のあるページを一緒に見てみるのもいいですね。
宿題の自由課題としてノートにまとめてみるのも良さそうです。
小学校高学年のお子さんへのプレゼントにも良いかも?
この本を読むことで子どもはこんなことを学べるのでは?と思います。
- 日常に潜む法律違反の行為を知る
- 友人に誘われても客観的にそれはいけないことだと判断ができる
- いじめはどんな理由があろうと、いじめる人が絶対に悪い
- もし自分がいじめにあったら逃れる方法があることを知る
法律を学ぶことは、自分を守るチカラになる。
そして子どもたちを守る責任がある大人もこの本で法律を学んで、子どもからのSOSにしっかりと向き合えるようにしたいですね。
著者・山崎 聡一郎さんのこちらのインタビューを当記事の参考にさせていただきました。
『こども六法』に興味を持っていただけた方はぜひチェックしてみてください!