絵本界のわんぱくネコ集団『11ぴきのねこ』シリーズを紹介したいと思います。
しましま模様のとらねこ大将ひきいる11ぴきの愉快なねこの仲間たちが旅をする中で、さまざまな事件や不思議に出会います。
シリーズは全6作が発行されており、親子2世代で愛されています。
子どもの頃に読んだことがある!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
記憶が曖昧な方は、これを機にお子さまと一緒に読み返してみるのも良いですよね。
伊藤有花(いとうゆか)と申します
関西在住・小5長男と小1長女と暮らす
これまでに我が子に絵本を1000冊以上読み聞かせた(はず!)
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(令和4年3月現在の情報です)
こちらの記事では絵本の読み聞かせの魅力を書いております。
皆さんは絵本は好きですか? 子どもの頃、お家の方に読んでもらった記憶がありますか? そして、誰かに絵本を読み聞かせたことはありますか? 絵本って子どもに読み聞かせたほうがいいの? 読み聞かせて何か良いことあるの? 今日はそ[…]
『11ぴきのねこ』シリーズ全6作の発行順
- 11ぴきのねこ(1967年4月 )
- 11ぴきのねことあほうどり(1972年11月)
- 11ぴきのねことぶた(1976年12月)
- 11ぴきのねこふくろのなか(1982年12月)
- 11ぴきのねことへんなねこ(1989年12月)
- 11ぴきのねこどろんこ(1996年10月)
当記事では最初の3冊を紹介させていただきます。
後半の3冊の紹介記事はこちらです。
いとうゆか 【後編】にようこそ! 先日の記事で絵本『11ぴきのねこ』シリーズの発行された順に前半の3冊を紹介させていただきました。 今回の記事は後半3冊の紹介です。 怪しい笑い声の怪物に、不思議な宇宙ねこ、そして恐竜[…]
『11ぴきのねこ』シリーズ前半3冊のあらすじを紹介
11ぴきのねこ
【作: 馬場 のぼる(こぐま社)】
途中までのあらすじ
11ぴきののらねこはいつもお腹がペコペコ。
1匹の小さな魚をみんなで分け合います。
すると、ひげの長いじいさんねこが言いました。
あの山のずっと向こうの湖に、怪物みたいな大きな魚が住んでいる。
勇気があるなら行ってごらん?
注目ポイント
巨大魚を捕まえるため、とらねこ大将ひきいる11ぴきのねこは湖に向かいます。
みんなで力を合わせれば絶対に捕まえられる!
いかだで湖を漂うこと3日間、ついに怪物級の魚が姿を現します。
ひるむことなく勇敢に立ち向かうのらねこたち。
最初はまるで歯が立ちませんでしたが知恵を絞り一致団結、巨大魚の隙をついて捕まえることに成功!
めでたしめでたし。
…で終わるお話ではありません。
むしろここからが本番!?
えー!?っと驚き、そして笑ってしまう結末をぜひお楽しみください。
ねこたちのダメダメなところもまた、愛おしく感じますよ。
11ぴきのねことあほうどり
【作 馬場のぼる(こぐま社)】
途中までのあらすじ
コロッケ屋さんをはじめたねこたち。
毎日あまったコロッケを食べていると、たまには鳥の丸焼きが食べたいなぁ…。
鳥の丸焼き…にゃごにゃご。
するとそこへ迷い込んだ1羽のあほうどり。
お腹を空かせたあほうどりにコロッケを振る舞うと、その美味しさに感動!
幸せそうに寝転ぶあほうどりをねこたちはいつ食べてやろうかと舌なめずりをしますが、あほうどりが気になることを言い出します。
私の国にはあほうどりの兄弟が11羽いるのです。
みんなにもこの美味しいコロッケを食べさせてあげたいなぁ…。
注目ポイント
あほうどりのぽけ~っとした表情がとっても愛らしいこの絵本。
あほうどりは数字が3までしか数えられません。
私の兄弟は3羽と3羽と3羽と2羽。
ねこたちはコロッケを作ってあげると優しいふりをして1匹に1羽ずつ、食べるつもりなのですね。
ところがそう、うまくいくわけもなく…。
あほうどりは本当に11羽いるのでしょうか。
ねこたちが待つ部屋に、並んだあほうどりが1羽ずつ入ってくるシーンは子どもも私もお気に入りです。
ぜひお子さんと一緒に「1わ、2わ、3わ、4わ…」と数えてみましょう!
11ぴきのねことぶた
【作 馬場のぼる(こぐま社)】
途中までのあらすじ
11ぴきのねこたちがトラックに乗って旅をしていると、丘のふもとに古い家を発見!
掃除をしてすっかりピカピカになると、ここを我々のすみかにしよう!と、とらねこ大将。
そこへブタがやって来て、このへんに僕のおじさんの家があるとのこと。
ここは11ぴきのねこの家だからと言ってブタを追い返すと、隣の丘の上に家を建て始めるブタ。
枝をあつめて1人で奮闘しているブタを見ているうちにねこたちの心境も変わり、家作りを手伝うことにしますが…。
注目ポイント
この古いおうちにはブタの写真が飾られていたため、間違いなくブタのおじさんの家でしょうね。
隣の丘に家を作り始めたブタを見て「どうせブタ小屋作るんだろ」とねこたち。
ところが傘ひとつで雨をしのいでいるブタを見て、かわいそうと思うようになったねこたちは部屋に入れてあげることに。
ねこさんたち優しい…。
ってそこ、もともとブタさんの家ですからぁー!!
しれっととらねこ大将の写真飾ってるし!!
すみませんツッコミどころが満載なのですが、最後のねこたちの姿を見て
とお子さんとお話してみてください。
『11ぴきのねこ』はグッズも充実
絵本ナビでは『11ぴきのねこ』のグッズがたくさん展開されています。
普段使いできるステーショナリーや雑貨から、お子さまが大喜びしてくれそうなパペット・ぬいぐるみ・おもちゃなど。
こちらの記事では笑顔のまあるい耐熱グラスと、6種の柄のグラスを紹介しています。
いとうゆか 11ぴきのねこは好きですか? 弊ブログでは大好きな絵本を紹介させていただいておりますが、今回は絵本キャラクターの商品の紹介です。 令和4年5月5日現在、絵本ナビサイトで11ぴきのねこ耐熱グラスを限定発売[…]
他のグッズもこちらからチェックしてみてくださいね。
おわりに
好奇心旺盛で、何かたくらんでは失敗する11ぴきのねこたち。
でもそのゆるくて愛らしい表情や行動を見ていると憎めないんですよね。
人生は挑戦と失敗の連続だと教えてくれているのかも…?
気に入ったものは何でも自分たちのモノにしようとしたり、次々と興味の対象がうつり変わる姿は子どもそのものですね。
著者の馬場のぼるさんは最後のページの文章に「おお、11ぴきのねこ」と書かれることが多いのですが、この「おお」が私は好きなのです。
「やれやれ」とか「しょうがないねぇ」と言ったニュアンスなのですが、この「おお」にどうしようもなくうまくいかないねこたちへの愛情が詰まっているように思えるのです。
それでは最後に、今回紹介した絵本です。
『11ぴきのねこ』
『11ぴきのねことあほうどり』
『11ぴきのねことぶた』