イラストっぽいタッチの少年少女のキャラクターと、常識を打ち破り想像力を掻き立てるストーリーが魅力的なヨシタケシンスケさんの絵本をご存じでしょうか?
絵を見たら、あっ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ヨシタケシンスケさんの描かれる絵本の中には子どもウケの良い笑える絵本もあれば、内容が凝っていて大人が考えさせられる絵本もあります。
同じ絵本でも、子どもと大人では受け取り方が違うこともあるでしょう。
子どもから大人まで楽しめるのが、ヨシタケシンスケさんの絵本なのです。
そのためこんな現象が起こることがありますのでお気をつけください。
今回はヨシタケシンスケさんの絵本のオススメ3冊を紹介したいと思います!
いとうゆか・関西在住
小5長男と小1長女と暮らす
事務のアルバイトとWedライター
これまでに我が子に絵本を1000冊以上読み聞かせた(はず!)
Twitterアカウントはこちら
(令和4年2月現在の情報です)
ヨシタケシンスケさんの絵本おすすめ3冊を紹介
おしっこちょっぴりもれたろう
途中までのあらすじ
主人公の男の子はおしっこちょっぴりもれたろう。
いつもトイレのあと、おしっこがちょっぴりもれてパンツにシミがついてしまう。
だからおしっこちょっぴりもれたろう。
お母さんには怒られてしまうけれど、ズボンを履いたらわかんないんだから別にいいじゃないか。
シミが乾くまで外に出ることにしよう。
そこで自分と同じ悩みをもっている人がいないかと、困っていそうな人に次々声をかけます。
なかなかおしっこがちょっぴりもれている人には出会えませんが、みんなそれぞれに悩みを抱えていることを知るもれたろう。
そんなもれたろうが出会ったのは、おしっこがけっこうもれてしまっている男の子。
その男の子の名前は…?
注目ポイント
「おしっこちょっぴりもれたろう」っていう言葉を何度言っても飽きないのはなぜでしょう?
そして、もれたろうが次々と出会うお友達のちょっとした悩みについ
と共感してしまいますよ。
皆さんも一度は経験したことのあるであろう困った案件。
外見ではわからないけれど、みんなそれぞれに悩みを抱えているという現実に我々も気付かされます。
そしてもれたろうが青い空と広い海を見渡しながらつぶやくシーンがなんだか哲学的でとっても素敵なページです!
最後にはもれたろうのよき理解者が登場してハッピーエンド?となっておりますよ。
ぜひお子さんの愛すべき困った案件を生かしてあだ名を作ってあげてください。
我が家のの娘は
トマトで洋服びちょたろう
といったところですかね!
出版社PHP研究所の公式動画で紹介されています。
なつみはなんにでもなれる
途中までのあらすじ
なつみが何かのマネをして、お母さんにそれを当ててもらうゲームが始まりました。
みかんを頭の上に載せて、左手は腰にあて、右手は上に掲げています。
これ、なーんだ?
正解は・・・
ポットでした!
こんな感じでなつみのモノマネクイズは続きますが、ことごとく当てることのできないお母さん。
しびれをきらしたなつみの怒涛のモノマネラッシュが始まります!
あなたはいくつ当てられるでしょうか?
注目ポイント
MOE絵本屋さん大賞2017で堂々の第1位を受賞したこの絵本は、我が家の娘がとってもお気に入りでした。
全身を使って、時には小道具も使って出される表現力豊かななつみの超難解モノマネクイズ!
寝る時間だというのに謎の遊びに付き合わされるお母さんのけだるさにも共感です。笑
文字が読めるお子さんであれば、なつみ役とお母さん役に分かれて読み進めるのも楽しいですよ。
娘の特にお気に入りの問題は、ゆですぎたブロッコリーです!
と言っていました。笑
表現力と観察力の鋭いなつみですが、この絵本の最後の姿には子どもらしくってほっこり。
ページをめくるたびに笑ってしまう、親子で盛り上がること間違いなしのおすすめ絵本ですよ!
あんなにあんなに
【作・絵 ヨシタケシンスケ(ポプラ社)】
途中までのあらすじ
あんなに買って欲しいと泣いていたのに、そのオモチャはもうこんな。
(部屋に放置されている)
あんなに部屋をきれいに掃除したのに、そのお部屋はもうこんな。
(オモチャや食べかすでごちゃごちゃ)
子育てって「あんなに」からの「もうこんな」の連続。
ママはつい、ため息が出てしまいます。
一緒に過ごしていると気付かないけれど、子どもはどんどん大きくなって…。
あんなにちいさかったのに…。
注目ポイント
MOE絵本屋さん大賞2021で堂々の第1位を受賞したこの絵本は、このように紹介されています。
いつか大人になるきみへ。
むかし子どもだったあなたへ。
可笑しくって愛おしい、とある家族の、とある日常。
【引用:ポプラ社】
この絵本こそが、軽い気持ちで読み始めたが最後。
私が後半は涙をこらえながら読むことになった絵本です。涙
序盤は小さな男の子とお母さんとの微笑ましい日常が描かれています。
ところが男の子はいつのまにか大人になり、お母さんも歳を重ねた自分に気が付きます。
あなたはあんなにちいさかったのに…。
あなたのことをあんなに心配していたのに…。
終盤、私は「もうこんな」と読む声が震えるのを堪えるのに必死でした。
絵本の中に出て来る少年は大人になって、お嫁さんと子どもを連れて母に会いに行くのです。
セリフこそありませんが、お嫁さんも交えて家族の思い出話に花を咲かせている様子。
育児中の方はもちろん、お子さんが大きくなって手が離れた方にも読んでいただきたいです。
皆さんのご家族の「あんなに〇〇だったのに、もうこんな」をたくさん思い出してみてください。
ポプラ社より公式動画が公開されています。
絵本の最後まで読めちゃう贅沢な動画となっておりますよ!
おわりに
いかがでしたでしょうか?
ヨシタケシンスケさんの想像力って未知数です。
- わごむで世界を変えてしまう少女
- 世界のあらゆるものを開けてしまう少年
- 自分のどんな癖にもそれらしい理由をつけてしまう少年
- 脱いでいる服が途中でひっかかってしまいこのまま大人になるのかと絶望する少年
などなど、着眼点がすごいーー!!
でも驚きの発想のお話の中に、あるある!わかるわかる!と共感できるシーンや子どもの気持ちががちりばめられているのです。
ヨシタケシンスケさんの絵本にハズレなし!
こちらの記事ではヨシタケシンスケさんの他の絵本の紹介をしています。
- このあとどうしちゃおう
いとうゆか 皆さんは『終活』という言葉をご存じですか? 終活とは、「人生の終わりのための活動」の略です。 人生の総括を行い、自分らしい人生の最期を迎えるためにいろいろな準備を行うことを意味します。 つまり、自[…]
- ねぐせのしくみ
- もうぬげない
- わたしのわごむはわたさない
- あきらがあけてあげるから
想像もつかないストーリーと味のあるイラストや手書きの文字が魅力のヨシタケシンスケさんの絵本。 いとうゆか 我が家の子どもたちも私も、ヨシタケさんの絵本が大好き! 図書館で何度も借りて楽しんでいる絵本のひとつです。 […]
それでは最後に今回紹介した絵本です。
『おしっこちょっぴりもれたろう』
『なつみはなんにでもなれる』
『あんなにあんなに』
ありがとうございました!